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「肺胞蛋白症」という病気を聞いたことがありますか?肺の中にサーファクタントという物質がたまり、換気が低下して次第に呼吸が苦しくなる病気です。
肺胞蛋白症にはいくつかの種類があり、生まれてまもなくあるいは子どもの時に起こる「先天性肺胞蛋白症」、血液の病気などにともなって起こる「続発性肺胞蛋白症」、成人に起こり、もっとも多い「自己免疫性(特発性)肺胞蛋白症」に分かれます。
肺胞蛋白症はまれな病気で、国内の患者数は800〜1,200名くらいと推定されています。また、この病気は自然に治る人もいれば、ゆっくりと病状が進んで、ある日突然容体が急激に悪化することもあります。標準的な治療法は確立しているものの、全身麻酔下で肺を洗浄するため、患者さんにとっても負担が大きく、新しい治療法の開発が待たれています。
このホームページは日本医療研究開発機構 難治性疾患実用化研究事業により、作成されたものを基本に最新情報を加え、肺胞蛋白症の患者さんやその病気が疑われる方と家族が、病気に関する正しい知識と理解を深め、主治医の協力を得て適切な診断と治療が受けられるようにすることを目的として作成しました。
このホームページが皆様にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
運営・監修
国立病院機構近畿中央呼吸器センター 臨床研究センター長 井上義一